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投稿日:2025.02.25

”PickUp"栄養士の魅力についてインタビュー

栄養士が創るのは、「命に一番近い食事」~教えて!日清医療食品さん!~

皆さん、こんにちは。青森中央短期大学入試広報課です。
 私たちは普段、高校生や保護者の方、高校の先生とお話をする機会が多くあります。キラキラ輝いた表情で夢や希望を語ってくれる方もいれば、少し将来に対する不安・心配事の相談を受けることもあります。
そこで、今回私たちは、高校生やその保護者の皆さまに「栄養士」に関わる正確な情報を伝えることで、抱える不安や心配事を払拭してもらおうと考え、本学食物栄養学科と連携協定を結んでいる「日清医療食品株式会社北東北支店」管理部受託業務課課長の宗像孝典(むねかた たかのり)さんにインタビューを実施しました。
インタビューの内容から、皆さんの進路の参考になればうれしく思います。

話し手:日清医療食品株式会社北東北支店管理部受託業務課課長 宗像孝典(むねかた たかのり)氏
聞き手:青森中央短期大学入試広報課 野呂 竜二(のろ りゅうじ)

インタビューリスト

~栄養士はこれから一層求められる存在に~

給食委託会社での働き方~正採用で働く~

~AI・ICTを活用した新たな“働き方”の創出と誰もが働きやすい環境に~

~栄養士でキャリアアップによる昇給をめざせる~

~食を通じて人々の健康を支え、社会に大きな影響を与える喜びを感じられるか~

~知識とスキルを通じて多くの人々の健康を支え、人生を豊かにする素晴らしい職業~

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~栄養士はこれから一層求められる存在に~

入試:本日はお忙しい中、インタビューをお引き受けいただきありがとうございます。
まず初めに、栄養士という職業に需要はありますか? 

宗像氏:結論から申し上げると、需要はあります。栄養士でなければ従事できない献立作成や発注業務、また委託業者以外では栄養指導など、専門性の高い業務がありますので、確かにAIの技術が発展してきているとはいえ、まだまだ需要は高いと感じています。

入試:今、「AI」というキーワードが出てきましたが、現在、AIを活用した業務や事例というのはありますか。

宗像氏:AIを活用しているといっても「栄養士に代わる技術」というものはありません。例えば、対面による集合研修は現在でも実施しているところですが、スマートフォンに学習ツールアプリケーションを入れることで、いつでもどこでも学べる環境を整えたり、業務連絡等の情報共有のため、AIツールを活用したりしています。
つまり、栄養士を含む、そこで働く社員をサポートし、業務を効率化・省力化する目的で活用しています。
「AIの発達によって、今後栄養士はどうなるのか?」という疑問や不安もあるかもしれませんが、少子高齢化が進む日本では、特に高齢者向けの食事支援や栄養指導がますます重要になると考えます。健康志向が高まる中、栄養士の専門スキルはこれからも必要とされ、活躍の場がますます増えると考えられます。栄養士の職業は、AIに取って代わられるどころか、これからの時代にさらに求められる存在になるのではないでしょうか。

 
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給食委託会社での働き方~正採用で働く~

入試:現在、施設の給食業務を外部の会社に委託する「給食の外部委託」も進んでいます。「栄養士業界への就職」というと、この給食委託会社への就職も多いようですが、一般の人にとっては契約社員や派遣社員での採用というイメージもあるようです。日清医療食品さんでは給食の受託業務を行っていますが、給食の委託会社というのは、よく耳にする人材派遣会社のようなものなのでしょうか?

宗像氏:当社では、新卒採用が前提で、基本的に正社員での採用を行っています。
当社は、主にお客様、いわゆる病院や福祉施設などと業務委託契約を行い、代わりに食事を提供するサービス形態です。したがって、採用となったスタッフは、お客様に雇用されるのではなく、当社との間で採用となりますので、一般的に言われる派遣社員とは全く異なります。

入試:なるほど。「委託」や「派遣」という言葉が、「派遣社員」を連想し、勘違いに及んでいるという話も聞いたことがあります。原則、正社員での採用になるのですね。     

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~AI・ICTを活用した新たな“働き方”の創出と誰もが働きやすい環境に~

入試: 「栄養士の仕事はきついとインターネット上で見ますが本当ですか?」という相談を受けることがあります。また実際に、栄養士を退職した卒業生から「早番や遅番など、勤務体系がつらい。」といった声を聞いたこともあります。実際のところはどうなのでしょうか。

宗像氏:いわゆるシフト制を採用しているため、土日・祝日の勤務もあります。それゆえに確かにネガティブな印象を持ってしまう方がいることも事実です。
また、「早番・遅番」ということに関して言いますと、やはり、現場業務の理解や食事提供における一連の流れを覚える等の習得は必要になりますので、どうしてもこれらは必要な勤務体系となります。
ただし、必ずしも変則勤務の中で仕事をすることが全てではありませんので、入社を希望される皆さんが、将来どのような形で働きたいかによって大きく変わると考えています。昨今のAIやICT技術の進歩により、働き方に関しては、より一層柔軟なものに変わりつつあります。その一つが「リモートワークを取り入れた働き方」です。
栄養士業界は女性の占める割合が高く、数年前までは、一番働き盛りの年齢の時に結婚や出産などで、従来の勤務形態では働けなくなり、結果的に退職してしまうというケースがありました。
現在は、リモートワークでの業務を可能としたことにより、選択肢の幅が広がり、女性も働きやすくなったのではないかと感じています。

入試:今、「出産」という言葉が出ましたが、女性割合が多ければ当然、産前・産後休暇や育児休暇を取得するケースも多くあると思います。その場合、その間のスタッフ補充等は行っているのでしょうか。

宗像氏: もちろん行っています。当社の事例ですが、1つの事業所では中々完結しないようなことでも、近隣の受託先からフォローできる体制を整えています。
育児休暇について補足しますと、当社の2023年度育児休暇取得率は、女性97.0%、男性23.6%と高く、近年では男性の取得率も増えてきています。これも、フォロー体制や職場環境の改善が徐々に整備されつつあるからこそであり、当社の強みであると感じています。

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~栄養士でキャリアアップによる昇給をめざせる~

入試:栄養士を夢見て働く中で、どのくらいの給料がもらえるのだろうかということも、高校生にとっては気になる事のようです。

宗像氏:年収云々となってきますと、経験年数や残業の有無、そして人事評価によっても大きく変わってきてしまうので、一概には何とも申し上げにくいのですが、確実に言えることは、ここ数年の新卒採用の求人の給与提示に関しては、右肩上がりです。
また、当社のことで言いますと、入社後は、学位や資格に関わらず、本人の仕事に対する姿勢や努力を評価しておりますので、「キャリアアップによる昇給」というのも十分可能です。
いずれにしましても、一昔前の栄養士の給料からは大きく改善されているものと感じています。

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~食を通じて人々の健康を支え、社会に大きな影響を与える喜びを感じられるか~

入試:ズバリ、栄養士に「向き・不向き」はありますか?

宗像氏:「自分に栄養士が向いているのか」と不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

栄養士の仕事というのは、社会に無くてはならない、いわゆる社会インフラの一つです。食や健康に興味があり、社会に貢献したいという気持ちがあれば、十分に栄養士としての道を歩むことができます。
そういう意味で言うと、当社のキャッチコピー「創るのは、命に一番近い食事」にあるように、食を通じて多くの人々の健康を支え、社会に大きな影響を与える喜びを感じられる人というのは、「やりがい」も含めて栄養士は特に向いている職業と言えるかもしれません。

しかし、特別な適性が必要なわけではありませんし、栄養士を志す方の今現在の能力をもって、「向き・不向き」というのはないと思います。 

~知識とスキルを通じて多くの人々の健康を支え、人生を豊かにする素晴らしい職業~

入試:  「栄養士になりたい!」もしくは「栄養士に興味があるからもっと知りたい!」という全ての方に、メッセージをお願いできますでしょうか。

宗像氏:栄養士は、皆さんの知識とスキルを通じて多くの人々の健康を支え、人生を豊かにする素晴らしい職業です。皆さんの努力次第で、無限の成長と可能性が待っています。今は将来に不安や迷いがあるかもしれませんが、栄養士としての道は希望に満ち、社会に欠かせない存在であることは間違いありません。

またこれは栄養士に限ったことではありませんが、どんな仕事でも楽しいことばかりではなく、大変なことも当然あります。そんな中でも、例えば当社ではAIを取り入れるなどの「時代に合わせた新しい仕組みの導入」や、配属された事業所での勤務以外に、専門のインストラクターという立場で働くといった「様々なキャリアプランの選択」を可能にしています。

最初は仕事に対する不安や迷い、心身ともに大変な仕事もあるかとは思いますが、我々は皆さんが思い描く将来の姿に少しでも近づけられるよう、支援しながら一緒に働いていきたいと考えています。

今回のインタビューをきっかけに、1人でも多くの方が栄養士を希望してくれることを願っています。

  


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