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投稿日:2022.03.23

食文化の保護と次世代への継承-五感を使って学ぶ食育プログラムの実践-

青森中央短期大学では、「ヘルスコミュニケーションを用いた食育活動の展開事業」の一環として、日本や郷土の豊かな食材と食文化、食の大切さを子どもたちに伝え、次世代に継いでいくことを目的として、「栽培・加工・調理体験を通して食を楽しむ食育プログラム」を開発し、実践に取り組んでいます。

この食育プログラムは、日本食に欠かせない味噌を題材に、大豆の植え付けから、栽培、収穫、その大豆を使った味噌の仕込み、手づくり味噌や地元の食材を使った伝統食・郷土食の調理まで体系的に、五感を使って、異なる世代が一緒に体験するものです。

前年度から継続して、2021年度も、本学附属幼稚園、系列保育園の園児たちが、大豆の植え付けや味噌の仕込みを体験しました。

大豆の植え付け体験

前年度に植えて収穫し、選定して保存していた大豆を、園の畑に自分たちで植え付けました。

認定こども園青森中央短期大学附属第三幼稚園(2021年5月19日)

指で穴を空けて、種となる大豆を植えます

幼保連携型認定こども園浦町保育園(2021年6月9日)

先生のお話をよく聞いて、大豆を植えます

味噌づくり体験

茹でて柔らかくなった大豆を袋に入れてつぶし、麹をまぶしたり、丸めたりなど、自分たちの手を使って、友だちや先生と楽しく作業しました。

対象に合わせて工程や用具を工夫することで、おもいのほか簡単に味噌を作ることができます。

認定こども園青森中央短期大学附属第三幼稚園(2022年2月1日)

茹でた大豆を袋に入れて、グーの手でつぶします

丸めた大豆を容器に入れて寝かせます

幼保連携型認定こども園浦町保育園(2022年2月8日)

茹でた大豆を袋に入れて、グーの手でつぶします

つぶした大豆を桶に入れて、手で丸めます

食育講座

これら作業体験とあわせて、本学教員が作製したオリジナルの食育教材を使って食育講座を行い、味噌が何からできているのか、どのように作られるのかを園児たちに伝えました。作物を育て収穫する工程や、食べ物のありがたさ、栄養などについて、イラストや写真、歌や身体表現を通して楽しく学びました。

幼保連携型認定こども園浦町保育園(2021年6月8日)

オリジナル食育ソング「だいずのうた」に合わせて、大豆が育つ様子を表現します

認定こども園青森中央短期大学附属第三幼稚園(2021年6月10日)

大豆、味噌、食べ物の栄養と体づくりなど、しっかり学びます

実際の作業を体験するだけでなく、食育講座での学習や、保護者・保育者など身近な大人との会話、子ども同士のコミュニケーションを通じて、理解と関心がより深まっていることが、園児たちの言葉や表情、動きから見て取れました。

新型コロナウイルス感染症の影響で、手作り味噌を使った調理体験は実施できませんでしたが、家庭で味噌を使って料理をしたり、味噌や大豆の話をしたりなど、食文化に触れ継承していくこの食育プログラムの効果が期待されます。


多様な行為主体の協同と、将来にわたって継続・継承しうる持続的な取組み、次代を担う食育実践者・食育推進リーダーの育成を目指して、本学は食育の推進と拠点づくりを特色ある研究活動に位置づけ、これからも地域課題の克服に寄与するべく、教育・研究活動に取り組んでまいります。


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